9/24 森のようちえんヒュッテ(卯之町)
2019年09月24日
今回のフィールドは卯之町。行き先は子どもたちに選んでもらい、裏山方面へ。
坂の途中にドングリがたくさん落ちていて、熱心に集める子どもたち。
モミジの種もたくさんあった~。
少し高いところから種を飛ばして、その様子をみんなで観察しました。
ちょっと先に進んで、見晴らしのいい場所へ。
「ぼくんちどこ?あれ、うんどうこうえんよね?」
いつもは見上げることが多い景色を、見下ろすって、視点が変わって楽しいよね。
大きなどんぐりが落ちていたので、拾いながら登っていきます。
開けたところで、ひと休み。
一息ついたら、かけっこが始まった~。
みんなでゆっくり下ります。
紫がとてもきれい。
モミジの種が枝ごと飛ばされているね~。
ママと一緒に先頭を歩きたいKくんと、マイペースに歩きたいYちゃん(結果、先頭を歩いている)。お昼ご飯を食べる予定の池田屋さんが近づいてくると、2人は競うように走って裏庭へ行ってしまいました。
ご厚意で、羽釜で炊いた栗ご飯を差し入れしていただきました!
さて、お昼ご飯を前に、誰が「いただきます」を言うかで、けんかが始まりました。
1人でいただきますを言いたいKくんと、Kくんと一緒に言いたいというYちゃん。
「Kくんはこう言ってるよ」、「Yちゃんはこうしたいんだって」と大人が間に入ってお互いの気持ちを伝えてみても、2人とも「いやだ」と譲りません。
Kくんの気持ちをよくよく聞いていると、どうやら根っこには、坂道で走っていた時、Yちゃんに抜かれてしまったことが嫌だったという気持ちがあるようです。
まわりの大人は「じゃあ別々に食べる?」「他の子にやってもらう?」といろいろ提案をするものの、2人ともなかなか「うん」と言いません。
2歳のMちゃんは、空気を読んだのか、お弁当を前に様子を伺いながら待っています。
途中、ミミズが出てきて、注意が移り、けんかは中断。
「おーい、お腹すいたし、解決してないぞ~!」
結局、それぞれがお父さんお母さんと話し、Kくんは、「Yちゃんに言ってもらっていい」、Yちゃんは「Kくんに言ってもらっていい」という意見になり、じゃあ一緒に言おうかという雰囲気になりました。
ところが、Kくんがいただきますのあいさつを忘れた様子だったので、主にYちゃんがいただきますのあいさつをして、やっとお弁当を食べることになりました。羽釜で炊いた栗ご飯、おいしいね。
食後は、紙コップでロケットを作ったり、色水を楽しんだりしました。
お庭にあった布をちぎってもらい、色水につけてみます。
いい色!乾かしてみよう。
Mちゃんは、せっせと実をはずしていました。
もっと大きな入れもので、色水を作ってみよう~。
ウェットティッシュにも少し色がついたね。
Yちゃんとジュースの会社を作るから、ビニール袋に色水をつめて!とお願いするKくん。あれだけけんかムードだったのに、けろりと一緒に会社をつくろうと思える柔軟性がすごい。
終わりの時間まで、めいいっぱい遊びました。
この日は、親としても運営者としても、学びの深い時間でした。お弁当を前に子どもとじっくり向き合った30分。「いただきますを誰が言うか」という、大人からすると一見「誰でもええやん!」とつっこんでしまいたくなることについて、とことん見守りました。
大人が説得・誘導しながら、もっと早く着地点を見つけることができたのかもしれません。
でもきっと、そんなきれいな答えには何の意味もないんだと思います。実際の社会でも、みんなが納得する答えはそう簡単には見つからないものです。
こどもたちにとっては、日常の一コマだったかもしれません。でも、大人がじっくり向き合って、意見をていねいに聞きながら、解決策をあれこれ提案していた様子は心の片隅に残っているといいなあ。こうした時間を重ねて、今度は子どもたち同士で解決できる日が来るのを、楽しみに過ごしたいと思います。
改めて、自分たちがこの会を運営している本来の目的である「子どもの育つ力を信じて見守る」という時間を保護者や子どもたちと共有できたことを、とてもありがたく思いました。
今回の反省点や課題も次に活かしていきたいです。